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難聴の分類

難聴の重さから軽度難聴・中度難聴・重度難聴、難聴の原因から伝音性難聴・感音性難聴・混合難聴と区分されています。

伝音性難聴

伝音性難聴は外耳、鼓膜、中耳の障害で生じる難聴で、急性中耳炎などで生じます。音響難聴:ライブハウスやクラブ、またヘッドフォンで大音量かつ長時間にわたり音楽を聴いていると生じる現象で、伝音難聴の一種で、感覚細胞が麻痺もしくは破壊されることで起こるため、回復させることは非常に困難。

一般的に100デシベルの音を1日15分以上聴くと難聴になりやすいです。予防するには音量を下げるか、定期的に音楽を止めて耳を休ませる行為が必要で、ヘッドフォン難聴とも呼ばれます。

感音性難聴

感音性難聴は、内耳もしくはそれ以降の神経系に障害に起因するタイプの難聴で、症状が比較的軽い場合は、聞こえる音量に関してはさほど問題ないが、雑音との聴き分けが出来ない、言葉が聞き取れない、間違って聞こえてしまう、多人数での会話が難しい(話の中身が聞き取れない)などの症状が見られます。

神経系統の故障であるため、具体的な症状は千差万別である。高い音域が聞き取り難い症状(女性の声が聞き取り難い)や低い音域が聞き取り難い(男性の声が聞き取り難い)症状がある。

また、聞こえ方には個人差や、または個人においてもムラがあり、聴力(デシベル)の数値だけでは一概に判断が難しい。常に一定の聞こえ方である場合の他、人(声質)によって言葉が聞き取れなかったり、同じ人でも聞き取れない部分があったり、同じ言葉でも聞き取れなかったり、大きな声の人の話又は大きい声を出しても聞き取れない場合があります。

反対に、聞き取れないと思われる場合や、それほど大きな声ではない人の話でも聞き取れたりする場合や、多人数で会話している時に1対1の会話は聞き取れるがそれ以外の話が聞き取れない場合があるので、非常に誤解を受けやすいです。検査による客観的判断が困難なので、人知れず悩みを抱えることが多いです。


内耳性難聴と後迷路性難聴

感音性難聴は内耳性難聴と後迷路性難聴に分かれます。これらは聴覚補充(リクルートメント)現象の有無によって鑑別します。補充現象とは音が小さいときは聞えないが、聴力域値を超えたとたんに急激に大きな音を感じることです。

SISIテスト、ABLBテスト、自記オージオメトリなどによって検査でわかります。内耳性難聴では補充現象陽性ですが、後迷路性難聴では陰性であり、特に聴神経腫では一過性閾値上昇が見られます。

混合性難聴

伝音性難聴と感音性難聴の両方の症状が発生している状態。純音聴力検査では、骨導聴力レベルより気導聴力レベルが低くなる特徴が見られます。

機能性難聴

精神的要因など、肉体的要因以外によって聴力の低下が起きる現象で、精神的要因がハッキリしている場合は心因性難聴と呼ばれます。